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月刊 茶 茶 茶 《さ・て・ちゃ》
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2003.11.21号
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◆もくじ
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◇今月のおすすめ 『黒茶 雲南プーアル茶』
◇コラム 『墨と炭』
◇編集後記
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◆今月のおすすめ 『黒茶 雲南プーアル茶』
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寒くなってきました。健康のもとは体を温めることです。時を選ばずに
飲めて、味もいいプーアル茶で、温かくしてお過ごしください。
中国茶.com 雲南プーアル茶紹介ページ(↓)
http://www.chugoku-cha.com/hei/puer.html
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◆コラム 『墨と炭』
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墨と炭
黒の代表のような墨と炭です。まず墨からはじめましょう。
墨の色はまっ黒と思いがちですが、実は微妙な色があります。黒ですが、
すばらしく変化に富んでいます。煎茶でも、白い審査茶碗を使って水色
を見ますが、墨屋さんでも、色調の検査に、小さな陶器製の真っ白な硯
を使うそうです。白い硯でなくても、白い皿にすった墨を垂らしてみる
と、赤みのあるものや青みのあるもの、茶の色みのものなどがあること
がわかります。
墨の微妙な色合いを測るのは至難の業で、今のところは測定器よりも、
熟練した人間の眼が、一番信用が置けるということです。書や水墨画の
世界ができるわけです。そして、墨絵のスケッチが、華やかな彩色画よ
りも優れているとする日本人の審美眼も生まれるわけです。いや、元は
中国ですが。
墨はその原料によって「油煙墨」と「松煙墨」に分けられます。「油煙
墨」は、菜種,胡麻、桐、椿、白樺などの油を燃やして採った煤と膠を
混ぜて作ったもので、赤みを帯びた墨色から「茶墨」とも呼ばれます。
油煙墨は不純物が少なく、粒子は細かく平面的です。日本の墨は、今
ほとんどが「油煙墨」です。
「松煙墨」は松(松脂)を焼いた煤を膠で縛り固めたもので、青っぽい
透明感のある黒色が特徴で、「青墨」とも呼ばれています。(日本古来
の上質の墨で、紙の上に書いてから時間たつと、次第に青系等の色合い
が目立ってくるものがあり、それも「青墨」というそうですが、「松煙
墨」のことなのか、別物なのか、わかりません。)
「松煙墨」は不純物を含み、粒子が大きく不揃いなため、優雅な線や絶
妙の”にじみ”を出すことが出来ます。「松煙墨」は手間がかかり、資
源的にも限られているため、だんだんと少なくなってきて、今手に入る
のはほとんど中国製だそうです。
何か常に気にかけていると、こちらが積極的に動かなくても、向こうか
ら飛び込んできてくれるということがあります。例によって、墨・墨、
とぶつぶつ頭の中で言っていたら、なんと、朝日新聞(11月12日夕
刊)に、和歌山県大塔村の「紀州松煙」墨工房の堀池雅夫さんの話が載
りました。こういう偶然というか、あらまあ、は大好きです。
歴史が古く、かつては紀州松煙として盛んに作られていたのに、安価な
「洋墨」(アンスラセンや重油などから煤をとった墨のこと)が出回っ
て一気衰退してしまい、「松煙墨」は今では手に入りにくい墨になって
いたのですが、それを堀池さんが復活させたというのです。
復活させただけでなく、さらに顔料を練り込んで、梅紫とか藍、鳶、鶯、
伽羅といった日本の伝統色の名前を付けた「彩煙墨」も作り、さらに銀
色の「銀彩墨」まで作り出したそうです。頼もしいかぎりです。
墨と色(顔料)を使って描く絵を墨彩画といいますが、「彩煙墨」を使
った絵は、墨だけを使っていますが、墨絵というよりは彩墨画とでもい
うのでしょうか。
以前「東坡提梁」というセラミック土瓶をご紹介しました。これは北宋
時代の文人で政治家であった蘇東坡が考案したものです。この人は、左
遷されたり追放されたりしても、その暇をもてあますどころか、大いに
活用していろいろな実験をしています。墨も試作していて、金花臙脂
(きんかえんじ、紅花から採取した上質の紅)を用いて赤い墨を作り、
「藍澱」(らんでん、藍の色素)を混ぜて青い墨をつくったりしたそう
です。ユニークな人ですね。
なお、墨は製造してから、何十年も保存したもののほうが色合いが良い
と言われてもいて、今でも古い「唐墨(中国の墨)」が珍重されている
ようです。
季節外れですが、墨と言って思い浮かべるものに、散り際に淡い墨色を
帯びていくことから名付けられた「薄墨桜」という桜があります。国の
天然記念物に指定されている岐阜県の根尾谷の「薄墨桜」が有名です。
地元では、薄墨ではなく「淡墨桜」と呼ぶそうです。
ずいぶん昔のことですが、宇野千代の小説を読んだ母がぜひ見たいと、
そのころはまだ大変だった山登りをして、やっとたどりついて見た薄墨
桜は、ちょうど花が赤から薄墨色に変化したところで、大変感動したそ
うです。わたしは勝手に、満開の桜が夕暮れ時にぼんやりと薄墨色に見
えるのだろうと想像していたので、「花が、薄墨色に変わるのよ」と聞
いた時には、へーと驚きました。機会があればぜひ見たいものです。
次に炭です。
私の子どもの頃には、こたつや火鉢など暖房に、また七輪など炊事用に、
当たり前に使っていた炭も、電気やガスに取って変わられ、一時は姿を
消したと思われました。
しかし最近、バーベキューは炭でなくてはとか、秋刀魚はやっぱり七輪
で炭焼きでしょうとか、日常生活にまた復活してきました。冷蔵庫の臭
いをとる、水道水をおいしくする、ふっくらご飯を炊く、などにも炭は
使われるようになりました。
懐かしさというわけではなく、改めて、環境にも健康にも炭はいいと見
直されたためです。炭焼きは、決して森林を伐採して環境を破壊してい
るわけではなく、木が成長していく過程で、定期的に人の手がはいるこ
とで、山を生かしています。そのようなことも理解されるようになりま
した。
木炭には「白炭」と「黒炭」があります。
「白炭」は、炭焼きの最後に炭窯を大きく開け、空気を送り込みながら、
窯内を1000℃から1300℃の高熱にします。その後、窯から白熱した
木炭を取り出し、灰と土を混ぜた「消粉」をかぶせ、急激に冷やします。
この時、炭の表面に白い灰がつき、白っぽく見えるので白炭とといわれ
ています。
樹皮がほとんど焼け落ち木の皮がとけ、肌がつるつるとしています。極
めて硬く、火力が強く火持ちも良く、パチパチはねたりしないため、暖
房や料理用といった生活燃料に適しています。
代表的な「白炭」の炭備長炭は、断面は金属質の光沢があり、93〜95%
の炭素で形成されていてます。硬度15度以上という鋼鉄なみの堅さで、
打てば金属音がします。火力が強いうえ、火もちもよく、うちわ 1本で
火加減の微妙な調整が思うままにできます。
備長炭独特のソフトな炎と、まろやかな温度が、タンパク質の分解を防
ぎ、魚や肉をおいしくするためのアミノ酸を形成し、さらに遠赤外線効
果が食欲を誘うグルタミン酸を増加させるので、鰻の蒲焼きや焼き鳥な
どの料理用に、今でも「最高」の燃料として愛用されています。
備長炭の優れた炭質は、製炭技術もさることながら、炭材にウバメガシ
を使っていることで生まれます。ウバメガシは、極めて硬い材質の常緑
樹で、萌芽しやすく、主に沿岸のやせ地に生育します。生長が遅く、炭
材として最高の品質になるまでには20数年以上かかるそうです。大切に
使っていきたいものです。
「黒炭」は、炭焼きが終了した時点で、石や粘土で窯口と煙道口を密閉
します。窯の温度は天井で800℃、底では400℃ぐらいと低温です。
密閉した窯の内でそのまま自然に冷めるのを待ち、完全に冷めてから取
り出します。ふつうに炭といえば、楢(ナラ)を材料にした「黒炭」の
ことをいいます。
炭化した樹皮がついていて、色は黒く、割れ目が多いのが特徴です。
一般的に柔らかく、叩くと鈍い土器のような音がします。火持ちは短い
のですが、火つきがいいので、古くから金属の精練や鍛冶に使われてい
ました。最近はキャンプのバーベキューなどに用いられています。
しかし、「黒炭」でもっとも有名なのは、茶道に用いられる椚(クヌギ)
炭です。茶の湯の世界では、炭の扱いも重要な作法とされます。その中
で理想の炭が研究され開発されていきました。池田炭に代表される吟味
された椚炭は、樹皮が密着し、しまりがあり、炭の断面が真円のように
丸く、切り口が菊の花のように均一に割れ目があります。
気品を備えて美しいだけでなく、火の着きが良く、火力があり、何より
も大事なことは、お湯がやわらかく口当たりが良くなることです。
わたしは見たことはないのですが、風炉に入れる炭として、真っ白な枝
状の炭や、草花を巧みに炭化した「花炭」というものもあったそうです。
風流ですね。
木炭は燃料としてだけでなく、その特性を生かして土壌改善に役立って
います。高温で焼かれた炭は電波を遮断する建築材として使われていま
す。また、炭を超微粉末にしてシート化し、住まいづくりに使われてい
ます。
家庭で使える炭を使った製品も、急速に増えています。炭を超微粒子に
して繊維に練り込んだタオルやシーツ、洋服カバー、炭入りの塗料を塗
ったパッケージボックスなどなど、今回調べてみて、その多種多様なこ
とに本当にびっくりしています。
商品化するのが大変だったのが、いろいろ研究開発されて技術的に可能
になったということもあるでしょうが、やはり、自然素材に対する人々
の関心が高まりが一番大きいと思います。これまでも、炭を知っている
人はその良さはわかっていたけれど、作っても売れなかったのだと思い
ます。
畳やマットもあって、夏涼しく、冬暖かいそうです。汗かきの人も冷え
性の人も、安眠できて、肩こりや腰痛にもいいというのですから、高齢
化に伴って、これから使う人も増えるかもしれません。
炭石鹸は香りが好きで、わたしも愛用していますが、石鹸だけでなく、
シャンプーやローションまであります。体臭、ニキビ、水虫、アトピー
に効果的といわれていますが、どうなのでしょうか。あまりに効能をう
たい煽るのは問題だと思います。健康ブームや安全ブームにのって、売
らんかなで作られた粗悪なものも出回るでしょうから、注意が必要です。
炭をお風呂に入れると、お湯をアルカリに変えてくれるので、確かにや
わらかくなります。行きたい行きたいと思っても、なかなか温泉旅行に
は行けません。さて、この冬はうちの炭風呂? であったかーく過ごし
ましょうか。
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◆編集後記
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なんだかんだでジュビロ磐田がトップになりました。このまま優勝、は
ちょっと難しいかもしれませんが。代表のカメルーン戦は引き分けでし
た。ゴールが欲しかった。
(KAORU)
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月刊 茶 茶 茶 《さ・て・ちゃ》 2003.11.21発行号
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