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月刊 茶 茶 茶 《さ・て・ちゃ》
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2005.03.28号
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◆もくじ
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◇今月のおすすめ 『紅茶 祁門』
◇コラム 『桜とダム』
◇編集後記
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◆今月のおすすめ 『紅茶 祁門』
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今年の桜の開花は遅いようです。今すごいのは花粉の飛散です。抗酸性、
抗アレルギー性のあるポリフェノールが祁門には多くふくまれるため、
花粉症によく効きます。朝しっかり飲んで、一日元気に過ごしましょう。
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◆コラム 『桜とダム』
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3月になり、カレンダーが変わりました。富士山だった居間のカレンダー
は、桜になりました。
写真の右側の手前に、一本の桜の木の、半分というか、枝3本がクロー
ズアップされています。桜はまさに満開で、光があたって、やわらかく
まぶしく咲いています。左側下に湖面があり、その向こうの遠い山々は、
まだ白い雪をのせています。美しい風景です。
宮城県の釜房湖と書かれています。残念ながら私は釜房湖を知りません
でした。カレンダーの写真で見る限り、ビルも建築物も住居もありません。
湖も空も青く澄んでいます。どこかなつかしいと感じる、静かな自然です。
その木がある場所は釜房山でしょうか? 山々は蔵王連峰でしょうか?
湖も山中の小さな天然のものだと思いました。しかし調べてみると釜房
湖は碁石川が釜房ダム建設で堰止められてできたものだとわかりました。
このようにダムによってできる人工湖をダム湖と呼ぶそうですが、写真
からでは釜房湖がダム湖だとはわかりません。
カメラマンはこの写真を実にうまく撮っています。選んで切り取った風
景です。このカレンダーの写真をとった人が一人かどうかわかりません
が、そういえば、富士の写真も、建物も人も写っていませんでした。
カメラマンとしては、いい写真を撮りたいという意欲が最初にあるでしょ
うが、ひょっとしたらもう無くなってしまう風景かもしれないという危
機感から、記録としてとどめておこう、という使命感もあったのかもし
れません。
この写真とは違う、ダムをはじめとして、写っていない風景が釜房湖の
周りにはあるということです。
ダムについて、私はしばらくのあいだ、忘れていたことに気がつきました。
釜房ダムは最近できたばかりかと思っていたのですが、1970年完成とい
うことです。かなり前でした。いや、たった今気がつきましたが、1970
年といえば、日本万国博覧会(大阪万博)が開催された年です。やはり、
ずいぶん前になります。
その大阪万博のテーマは「人類の進歩と調和」で、日本の勢いのある時
でした。高度成長の中で輝きのあるお祭りでした。すでにあった公害な
どの問題は、見えないようにはずされていました。可能性を切り取った
写真のようでもあります。
35年経って、今年の日本万国博覧会(愛知万博)がはじまりました。愛
知万博のテーマは「自然の叡智」で、自然との共生や、持続可能な社会
のあり方を考える、環境博だそうです。
見ないように放置しておいた自然破壊などのマイナス面を反省し、とい
うか、もっと切実に、このままでは地球が危いので、人類が滅びる前に、
愛でプラスにしましょう、と言っています。急激な変わりようです。ま
にあうかどうか疑問です。
ダムといって一番に思い浮かべるのは、私の育った静岡県の天竜川にあ
る、佐久間ダムです。日本で最初の超巨大重力式コンクリートダムとし
て、3年4カ月という、当時としては驚異的なスピードで、1956年に完成
しました。
記念切手がでるほど、それは大変な話題になりました。自然破壊など遠
い話で、この電力で戦災復興は順調に進むと、国中が喜びました。そし
てその後、日本の経済の高度成長が始まったのです。私の子どもの頃の
話です。
子どもの私にとって、暴れ龍といわれても、天竜川はきれいで、大好き
でした。そしてそこにできた佐久間ダムも、きれいでした。
そんなもの見たことなく、すごいと驚き、大建設とか巨大な事業とかい
うような、ことの大きさに圧倒されもしたと思いますが、天竜川にでき
た人工の作品を、美しいと感じました。
プロジェクトの大きさからいって桁違いなことが、現在中国で行われて
います。長江の本流に三峡ダムという大型ダムを建設しています。完成
は2009年の予定だそうですが、世界最大の水力発電ダムとなるそう
です。
これをきいて驚きもしましたが、中国ならばやりそうだとも思いました。
とにかく今の中国のものすごいエネルギーを感じます。どれだけ大変な
事業であっても、中国社会がそれを必要とし、またそれをすすめる勢い
があれば、進めていきます。
岐阜県に1971年着工で徳山ダムが建設されています。木曾川水系揖斐川
です。もうできていたと思っていたのですが、2007年竣工の予定だそう
です。今現在工事中です。
ダムの建設に伴い、水没する集落の村民はすべて、集団移転しました。
そして徳山村は廃村となりました。なくなってしまう大事な故郷を記録
しておきたいと、旧徳山村出身の増山たづ子さんが、村民の暮らしぶり
と山河の写真を撮り続けました。
大きく報道され、私も関心を持って見ていました。ダムの完成までには、
環境にも人にも大きな犠牲を強います。それまでして作る必要があるの
か、と考えます。でももどれません。
ダムを作るときに、完成してからの維持や、起こりうる問題が想像はで
きるはずです。中国でも三峡ダムの前に、1960年に黄河に作った三門峡
ダムは、土砂の体積で2年で使えなくなったときいています。それでも
中国は作ります。
さて今、あの佐久間ダムはどうなっているでしょうか?
がっかりというか、やっぱりというか、 佐久間ダムは堆砂問題に苦しみ、
天竜川はみじめな光景だそうです。自然環境や生態環境はきびしくなっ
ているそうです。 美しくありません。
佐久間ダムは2006年に完成から50年を迎えます。ダムも老いました。う
まく手術ができるのかどうか心配ですが。再開発事業を実施する計画が
決まったそうです。
私はダムが好きです。子どもの頃のきれいな佐久間ダムの印象が強く残っ
ているのです。でも佐久間ダムのように、天竜川のように、私も体調を
崩し、老いました。子どもの私と、年とった今の私が、うまく噛みあわ
なくなって、てこずっています。
湖も天然だろうとダム湖だろうと、美しければいいと思っています。
あとしばらくで今年も桜は咲くでしょう。ここにも、釜房湖にも。私も
持続可能であるように、うまくバランスをとって生きましょう。
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◆編集後記
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泣きたい話ですが、サッカーのクラブのカレンダーには、この春に移籍
してしまった選手が、華々しく写っています。3月スタートのカレンダー
を作ればいいのに、と思いますが、むつかしいのかな。
(KAORU)
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月刊 茶 茶 茶 《さ・て・ちゃ》 2005.03.28発行号
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◇責任編集 森 かおる
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